連載企画「太陽熱を活かす三原則」

 

 「集熱」-2   

 

「集熱の方法」

前回、私達は生活の中で大きく分けて
「3種類」の熱を必要としていることを紹介しました。

(1)暖房に使う熱、(2)お風呂などに使う給湯の熱、(3)調理の為の熱 です。

これらの熱を太陽からのエネルギーで賄う時「集熱」という言い方をしました。
つまり「集熱」とは、太陽から来たエネルギーを使って
電気やガスの代わりに、暖房や給湯や調理等のエネルギーにすることを言います。

太陽から来る主なエネルギーは、「肌を焼く紫外線」、
「七色の光を持つ可視光線」、「温かさをもたらす赤外線」の3種類です。
そのうちの危険な「紫外線」は、オゾン層を通ると殆ど吸収されてしまい、
地上には少ししか届きません。
それが近年は文明の進歩によってオゾン層が破壊され、紫外線の量が増えつつあります。
生命が地上で生きられるようになったのは、
紫外線を吸収してくれるオゾン層が出来たからです。
その根本原理を人類は壊してしまうというのは、まさに神をも恐れぬ所行です。
その他の有害な放射線などもバリアーに遮られて、地上には届きません。
その為、私達は「可視光線」と「赤外線」の恩恵を受けて生きていられるのです。
そのため、地上には温かさをもたらす「赤外線」が大量に降り注ぎ、
地球を温めてくれていることと、
その熱がまた宇宙へ全て逃げて行ってしまわないよう
「温室機能」が備わることで、地球の平均気温は15℃を保っていられるのです。
地球は、まさに太陽熱のとてつもなく大きい「集熱器」(吸熱器)なのです。
地球が「集熱」してくれているか らこそ、私達生命は生きていられるのです。


「集熱」は、2つの方法に分けて考える必要があります。
(1)太陽熱を吸収させて、その場で使う方法 (2)溜めるために集熱する方法 です。
その場で使うものは、調理用の熱とか発電用の熱で、溜めて使う物は暖房や給湯用です。
日向ぼっこは、その場で直ぐに使う熱ですが、
地球上の平均気温が15℃なのは溜めて使った結果です。
その場で直接使う熱は、1点か1線に集中させる使い方が多いので、まさに「集熱」です。
溜めて使う場合は、屋根に平面状のパネルに水を通した「太陽熱温水器」、
床の広い面で太陽熱を取り込む(ダイレクトゲイン)を取るため、
「集熱」というよりは「吸熱」という方が正確かもしれません。

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太陽熱を「集熱」する方法には2つあり、(1)ミラーで反射させて集光、
(2)凸レンズやフレネルレンズで集光させる方法 があります。
両方とも集光することで温度を上げます。

「集熱」は、太陽熱が当たった所で直接その熱を取り込むため、
材料の熱の伝わり方が良い物が求められます。
一般的には、銅やアルミ材、薄い鉄板などが使われ、
熱は当たった面が完全反射でない限り吸収されます。
屋根材に良く使われているガルバリューム鋼板などは、なお熱を良く吸収してくれます。
家全体でも「集熱」(吸熱)は、日常行われています。
夏は、窓ガラスを通して入って来た太陽熱が床や壁に吸収されてしまうため、
窓から少しの日射も入らないようにする必要があります。
暑い気温の上に、更に熱が加わり、不快でたまったものではありません。
そのために屋根や壁の断熱材は必要なんです。
勿論、冬は全く逆になり、部屋に入った太陽熱は
どんどん「集熱」(吸熱)させないと勿体ないことになります。
この様に「集熱」(吸熱)も適材適所で、生かすことが重要になります。






次回をお楽しみに・・・。