建築家の声

 

PLATS DESIGN   藤岡新氏

  http://www.archiproduce.com/topics/030221/aqua-frame.html
 
 
アクアレイヤーを使うようになったのは雑誌で知ったのがキッカケだ。
床構造の中に、水の層を入れるというのを見た瞬間、これはいけると直感した。
屋根で空気を温めて、床のコンクリート下に蓄熱する構造の家を何度か設計していたので、
大きな蓄熱量を使うおもしろさと快適さは以前から知っていた。
そのため、コンクリートの代わりに比熱の大きな水を使うということは面白いと思った。

それに、私は湯たんぽのシンプルさと朝までほんのり暖かい快適さが好きなので、
床の中に大きな湯たんぽを入れるのなら、これは快適だろうなと思った。
常々、日本の本来の暖房は寒くない程度が良いと考えていたので、水の層は良いだろうと思ったのだ。

そんなわけでまず、自宅に入れてみると、やはり予想通りの感覚だったので、
その後の設計には、できるだけ採用するようにしている。
この床暖房は、普段その存在が感じさせられないほど自然体なのだが、
お客さんが来るとその反応から改めてその良さを認識させられる。
そんな今まで誰もが体感したことのない快適な床暖房なので、
それを説明する上手い言葉が見つからず、とてももどかしさを感じる。
五感の中でも温かさというものは、もともと伝えにくい感覚なのでなおさらだ。

私はアクアレイヤーを使うか使わないかは、環境に対する理解度、取り組み度、
人にとって本当の快適な住まいを追求しているかどうかに対する「踏み絵」的存在だと思っている。
アクアレイヤーのゆっくりした水の温度変化と自然対流の流れが、
人間の快適と感じるリズムに合っているのではないかと何時でも感じている。