10.21世紀のエネルギー社会
  〜太陽電池と燃料電池の生活〜

 「21世紀の昔の家」は、完全なパッシブである「本家、昔の家」と違ってパッ
 シブとアクティブの混在したシステムになると思うのです。
 ただ、アクティブといっても、太陽電池に代表されるように、発電でも機械の
 の発電機でなく、ほとんど動く部分の無いパーツを組み合わせた、建築部材的
 になってくるのだと思います。

 人類が電気の形でエネルギーを使っていく以上、電気も太陽エネルギーから作
 るのが最も合理的と思いますが、太陽エネルギーを使う以上、「夜」や「雨の
 日」や「一度に沢山のエネルギーを使う」時のことを考えて、太陽エネルギー
 を貯め込んで置く必要があります。貯め方は、熱として使用する場合は、その
 まま熱容量の大きい部分に蓄熱すればよいのですが、電気エネルギーとして使
 いたい場合や、車などのように持ち出して使いたい場合は、蓄熱では使えませ
 ん。その場合、初めの方でも申し上げたように、「水素」の形にして貯めるこ
 とが最も自然であるように思います。

 各人が自宅の太陽電池で発電した電気を用いて、水を分解して水素を取り出し
 貯め込み、使いたいときに燃料電池で酸素と結合させて電気を取り出すわけで
 すね。勿論、機械は必要ですが、投入物は「太陽エネルギー」と「水」だけで
 す。そのシステムからエネルギーを取り出すと水が出るだけですから、良いこ
 とずくめです。勿論、一軒一軒、太陽電池の設置出来る最大面積は決まってし
 まうわけですから、誰でもがエネルギー的に本当に自立できるのかは良く解り
 ません。でも、そうなると水素エネルギー文明です。

 ちょっと楽観的すぎるかも知れませんが、人類が生き延びていれば、最後は水
 素文明になることは間違いないと思います。面白いことに、太陽も水素からで
 きているわけです。その水素の原子核が融合して、ヘリウムになるときに莫大
 なエネルギーを発生し、地球上の全ての生物は、この核融合炉から放出された
 莫大な電磁波のエネルギーで生きていられるわけです。太陽は誰でもただで使
 えるメンテナンスのいらない自然の核融合炉です。ただで使えて、壊れないの
 ですから、利用しない手はありません。太陽から放射され、地球に到達したエ
 ネルギーは、地球を暖めてくれますが、同時にそれと同じだけのエネルギーを
 地球は宇宙に向かって放散していることは前に述べました。そのため、地球は
 一定の心地よい温度に保たれているのです。

 そのように、地球に入ってきた太陽熱エネルギーはいずれは宇宙に逃げてしま
 うわけですから、それをちょっとの間、家の中に取り込んで、貯めて、少しず
 つ使わせてもらうという発想が、大きな「畜熱容量」を持った住まいというこ
 となんです。一方、太陽光エネルギーの方は太陽電池で電気に変え、さらに水
 素という形(燃料電池)に変えることができます。その燃料電池から電気を取
 り出して利用し、最後は熱として宇宙に拡散されるというわけです。

 また、一つ付け加えておくと、太陽エネルギーは植物の光合成によって食物に
 変換され、私たち人類を含めた全ての動物がそのおかげで生きていくことがで
 きるわけです。太陽エネルギーの利用というのは、太陽電池や温水器や蓄熱層
 だけで無く、光合成の持つ役割もまた非常に大きいわけです。光合成で出来た
 物を食べ、人間として活動し、体から熱エネルギーとして発散し、これも宇宙
 に拡散していくわけです。食事をする度に、私たちは太陽エネルギーの恩恵を
 受けていることを、実感する気持ちが、本当の省エネ社会を実現する前提かも
 知れません。

パッシブ・ソーーラーと
アクティブ・ソーラー:

あまり厳密な定義はないよ
うですが、太陽エネルギー
を何らかの機械部品を利用
して取り込むのがアクティ
ブ・ソーラーで、機械部品
無しに取り込むのがパッシ
ブ・ソーラーと呼んでいる
ようです。
OMソーラーは機械的に空
気を送り込むのでアクティ
ブ・ソーラー、太陽電池は
素材ですので、私はパッシ
ブ・ソーラー部材であると
考えています。
はじめに